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高温多湿を涼しく快適に暮らすためのワザと知恵が結集した芭蕉布
大宜味村・喜如嘉(おおぎみそん・きじょか)を中心に、沖縄の糸芭蕉(バナナ)の繊維を織って作られる芭蕉布。風通しがよく、さらりとした肌触りの芭蕉布は、 戦前は家庭内で糸芭蕉を育てて織っていたほど、高温多湿の沖縄に住む人々にとって必要不可欠なものとして親しまれてきた。また王族の衣服や、中国や江戸幕府への献上品として使われた歴史もある。 鈴木芭蕉布工房では、糸芭蕉の栽培から芭蕉布の製造まで一貫して行う。糸芭蕉は植えてから3年ほどで収穫。直径15cmほどもある糸芭蕉を鎌1本で切り倒した後、1枚ずつ皮をはぐ。 茎の中心の柔らかい部分は着物、端の硬い部分はテーブルクロス、そのあいだは帯の緯糸など、素材の特徴を活かし用途を変える。部位ごとに皮を煮て、繊維をとり、乾燥させて保存する。その繊維を濡らして糸を紡ぎ、糸同士を結んでつなげていく。 1反の着物を織るために、200~300本の糸芭蕉が必要といわれている。集中力を保ちながら、ゼロからつくりあげられる鈴木さんの芭蕉布からは、シンプルかつ軽やかで、心地よい涼しさを感じることができる。
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難しいオーダーにも挑戦!テーマから連想し、他にはないデザインで芭蕉布を仕上げる
難しいオーダーにも挑戦!
テーマから連想し、他にはないデザインで芭蕉布を仕上げる糸芭蕉の栽培から整経・染め・織りまで手仕事で行うからこそ、顧客のオーダーに完璧に対応することができる。整経後に琉球藍・シャリンバイ・ソウシジュなどを用いて、1週間かけて20~25回染め重ねた糸と、経絣・緯絣・経緯絣の技法を組み合わせることが可能。 デザインの際には図案集は使わず、沖縄の伝説や生き物といった身近なテーマを表現する。「少し難しいオーダーにも挑戦するのが好き」と、鈴木芭蕉布工房の鈴木さんは意気込む。
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人間国宝のもとで修業後、独立
織物にあこがれて職人を目指す人が多い中、鈴木さんは初めから「自分でモノをつくりたい」と独立志向があった。沖縄の植物・糸芭蕉から生み出される独特な風合いに惹かれ、人間国宝・平良敏子さんのもとで修業。 沖縄県立芸術大学で織物の基本を学んでいたにも関わらず、その経験が通用しないことが多くあった。季節や個体差によって硬さが異なる糸芭蕉は、煮る時間が短いと硬く、煮すぎると溶けてしまう。 煮た後にすぐに繊維をとって乾燥させないと、植物なので発酵してしまう。困難を経験しても、「自分でモノをつくりたい」という強い思いとチャレンジ精神から、通常は10年かかる修業期間を5年に短縮。今日も芭蕉布づくりに励む。
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風景
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ワザ
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ヒト